鹿児島大学大学院 医歯学総合研究科 先進治療科学専攻 外科学講座 消化器外科学
閉じる
▲TOPページへ


閉じる
ゲカイチでは他県で外科医として活躍され、鹿児島へ戻ろうと考えられている先生方に、留学や博士号などのご要望について、医局長が直接ご相談にのっています。
>>メールで相談する

ゲカイチ

Vol.98

ー 医師の働き方改革 ー





 

疲れた…なんだか、今日はもう朝から労働意欲がわかない…。
というのも、こう暑いと、健康のため続けている徒歩通勤がさすがにキツイ。
体は健康になってきたはずなのに。まいった…朝から何もやる気がしない…。






 

おはよう桐野くん!
なんかさ…前から思ってたけど、最近シュッとしてきたよね!頑張りすぎかな?





おはようございます!短畑先生、
ほんとですか?毎朝の徒歩通勤が効いてるのかなぁ…。あ!おはようございます!凸山先生!





おはよう。僕なんか逆に、太ってきた気がするよ…。お!おはよう橅山先生





おはよう!僕もちょっとふくよかになってきた気がするよ





おはようございます。…それはね…きっとコロナのせいかもしれませんよ…





おはようございます。半田先生!
えっと…どういう意味ですか?僕たちは感染してないですよ?





おっと!医師たるものが早とちりしてはいけません…。
私たちの働き方が変わってきたせいかもしれない。というわたしの仮説です。





そういえば、毎朝のカンファレンス、なくなりましたね。





コロナ禍を機に、術前・術後のカンファも週2回になりましたね





あ、それで勤務中の運動量が減ってきてるのかもしれないと…





そのとおり…。
奇しくも、コロナのおかげで、ITの便利さにみんなが気付いて、DX化が加速した。
それによって日本の働き方が急に変わりました。
医師の働き方、時間の使い方も急激に変わっていくでしょう。





今、感じるものだと、どんなものがありますか?





う〜ん。そうだね。まずは文書に関する手間が減ったことかな。
膨大な量のカルテや検査結果をあつかう病院だと、紙ベースの院内文書に関する手間は、業務効率に大きく悪影響を与えてしまいます。
例えば…





●院内文書を印刷・製本する作業
●院内文書を持ち歩いて手渡しする作業
●医療データを直接転記したりする作業
●保管したりファイリングしたりする作業
ね。桐野くんはいろいろお手伝いをお願いしているから、よくわかるでしょう?





たしかに。意外にたくさんの時間をとられますよね…





一つ一つは大した作業じゃなくても、積もり積もっていくと、これだけでもスタッフの労働時間が増加することは想像できるはずです。





コロナ禍前は、院内文書の対応に悩まされた病院も多かったですからね





複数科を受診するたびに問診票を記入しないといけなくて、患者様の負担が増えたり、
問診票を読みとって電子カルテと紐付けるのに時間がかかったり…





コロナ禍に入ってからだと、新型コロナに対応した問診票が必要になり、書類管理の手間が増えたり。
というのもありました。





なるほど。
急激に書類作業の分母が増えると病院のIT化を考えざるを得ない。
それがコロナがきっかけになったというのは、なんだか皮肉な感じですね…





ええ。ですが、医療者のデスクワークを軽減し、診療にかける時間を増加させられることや、情報共有の効率化で院内外のチーム医療の向上を図るために、ITは欠かせない存在になっています。





コロナで学会・研究会もwebやハイブリッドが当たり前になって、現地に行く時間や負担も軽減しましたね。





そのとおり。IT化で医者の時間は増えた。と言えるでしょう。
それだけでなく、医療事故の主な原因も防げます。
例えば薬剤の誤投与や不適切な処方、患者の取り違え、誤記載や伝達不足などといった人的なミスです。

ミスが発生しやすい場面をマンパワーに頼らず、ITによって緻密で漏れのないチェックを行えるから、事故を防ぐことも期待できます。





医師や看護師だけでなく、臨床検査技師や放射線技師、薬剤師、手術部…病院の機能全体としての効率化や負担軽減にも繋がりますね。





おはよう。みなさん!…その通りです!
効率化だけでなく、ゲカイチでも2024年開始の働き方改革実行に向けて、病院全体で取り組んでいるんですよ。





教授、おはようございます!





事実、ゲカイチでは子育て世代のママさん医師は、時短や当直フリーなど、ワークライフバランスへの配慮を行えるようになりました。





そう言えば、土日や時間外の回診も自主性に任せて、基本的に当直医が対応するようになりましたね





そう、待機しているからといって『担当の主治医が見ないといけない』を前提にしてしまうと大きな負担につながる可能性もあるからです。





なるほど!地域の医療を充実させるには、まずはスタッフの負担を軽くすることは大事な要素ですからね





いいことを言いますね!
日本ではいつ、どこにいても必要な医療が受けられる社会を守るため、医療者が日々努力を重ねてきました。
しかし、それは医師の長時間労働によって支えられてきた面もあります。





『助けてもらえそうな業務はシェアできればいいのに』
『休んだり、自分の時間も大切にしたい』
という医師の切実な気持ち…





そして、
『この先生しか、診療・手術できる人はいないのかな…』
『先生疲れてそうだな…今日の私の手術、大丈夫かな…』
という患者様の不安。





これからの高齢者社会で患者が増えることが予想される社会。
医療問題を早めに解決する必要があります。





医師の精神的・体力的健康を確保する…。それがひいては
『安心・安全な医療が受けられる』
『質の高い医療が受けられる』
という患者様のメリットにつながる。というわけですね。





そのとおりです。まぁ…、人と直接会う機会が減ったのはちょっと寂しい気もしますがね…





ですよね…。
便利で効率的になったのはいいですけど…。





君の場合は、飲み会がなくなったのがさみしいだけでしょ(笑)





桐野くんが最近シェイプアップされてきた一番の理由は、飲み会や合コンが減ってあまりお酒を飲まなくなったからかもね(笑)





桐野くん、プライベートの息抜きも大事ですが、ちゃんと有効に使ってくださいね(笑)





効率的に。ね(笑)





はい…僕も改革します…。





鹿児島大学大学院 医歯学総合研究科 先進治療科学専攻 外科学講座 消化器外科学

TOPページへ


ページの先頭へ戻る

ページの先頭へ戻る