さて本題ですが、入学当初は小児科か産婦人科、整形外科などいろいろな科に興味を持っていたのですが、卒業以前は身内の病気のこともあり、消化器に携わりたいなと考えるようになり、血をみることが怖かった私は消化器内科医になろうと思っていました。
そんな思いで卒業し、研修医となったわけですが、県立大島病院で2カ月、大学病院で2カ月外科を回らせていただき、外科の魅力に触れて大いに悩むことになりました。
ちょこっとだけ私の進路の悩みの経過を書こうと思います。
外科医ってみなさんどんなイメージでしょうか。
私は学生時代テレビの見過ぎなのか、外科医って、
「声をかけづらい」
「常に忙しそう」
「寡黙でぶっきらぼう」
「自信に満ち溢れている」
「仕事に生きる人」
とイメージを持っていたため、自分の中では近づきにくい人々だなという印象がありました。
実際、研修医になって外科医の先生方と仕事をするようになってイメージは180度変わりました。
患者さん想いのDrが多く、厳しさの裏に優しさを持ち合わせていること、自信の裏にはひたむきな努力があること、外科志望でなかった私にも真剣に指導してくれたこと、意外におちゃめな人が多いこと、on-offがしっかりしていること、多くのことを肌で感じて学ばせていただいて、自分もこの人たちと同じような仕事がしたいなと思うようになりました。
でも、即決できない私は、「腰痛持ちの僕が長い手術に耐えられるのだろうか」、「目が悪くなったら。手が使えなくなったら」「自分が先生たちのようにこんな手術をできるようになるのだろうか」といろんな不安に対して悩み、消化器内科の先生と話していると消化器内科の魅力にも触れて、悩みに悩むこととなりました。
結局、悩みをすっきり解決させることはなく、自分なりに手術に関わる仕事をして納得できるか自問自答を繰り返した結果、研修医2年目の10月に悩みよりも魅力が打ち勝って外科医になることを決意しました。
ここからは入局してからの感想をば。
今年の4月から外科医として大学病院での生活が始まりました。
術前検査、手術、術後管理、化学療法、疾患の特性を学び、診断から治療方針の決定まで幅広く、多くのことを学んでおります。
朝は早くから夜遅くまで、術前カンファに学会発表の準備、容態急変、一息ついたら急患の緊急ope、目まぐるしく一日一日が過ぎていき大変だなと思う日もありますが、頼れる先輩方、看護師さん、リハスタッフさん、励まし合える同期の二人、多くの方々に支えられて日々成長させてもらっています。まだ5カ月しか経っていませんが、外科を志望して後悔したことはありません。
仕事の合間を見つけて、手技の習得・内視鏡トレーニング・論文作成・英会話力向上を目標に先輩方に追いつけ・追い越せの勢いで頑張っていこうと思います。