鹿児島大学大学院 医歯学総合研究科 先進治療科学専攻 外科学講座 消化器外科学
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特選コラム

やらない後悔よりやって後悔。

 初めまして、新入局の保坂優斗と申します。
この文章を読んでくださる学生さん・研修医の先生方に対して自分なりの一外科ってどういうとこかなってのが伝わればいいなと思いながら文章を書いております。
もともと臨床研修以前の私は、内科志望でしたので「俺は(私は)、入学当初から外科医って決めてます‼‼」っていうタイプの方には参考にならないかもですが、
「外科も少しは考えてるけどどうしようかな」
っていう研修医の先生・学生さんに少しでも外科の魅力が伝わったらいいなと思っています。


まずは自己紹介をば。
1989年奄美大島に生まれ、鹿児島大学に入学するまでの間、大島っ子、島人として育ちました。
内地の方々には奄美生まれの人は
「お酒が強い」、
「泳ぎがうまい」、
「ハブとれるんでしょ‼」。
なんて色んなことを言われて生きてきましたが、
実際のところ
「お酒めちゃ弱いです(そっとお水を渡したら喜びます)」、
「泳げません(息継ぎしたら口に水が入ってきます)」、
「ハブとれません(生きてるハブはハブセンター2度みたことがあるだけです)。」 
みたいな世間が求めている島人っぽさなく、ぬくぬくと生きてきちゃいました。










 さて本題ですが、入学当初は小児科か産婦人科、整形外科などいろいろな科に興味を持っていたのですが、卒業以前は身内の病気のこともあり、消化器に携わりたいなと考えるようになり、血をみることが怖かった私は消化器内科医になろうと思っていました。
そんな思いで卒業し、研修医となったわけですが、県立大島病院で2カ月、大学病院で2カ月外科を回らせていただき、外科の魅力に触れて大いに悩むことになりました。


ちょこっとだけ私の進路の悩みの経過を書こうと思います。


 外科医ってみなさんどんなイメージでしょうか。
私は学生時代テレビの見過ぎなのか、外科医って、
「声をかけづらい」
「常に忙しそう」
「寡黙でぶっきらぼう」
「自信に満ち溢れている」
「仕事に生きる人」
とイメージを持っていたため、自分の中では近づきにくい人々だなという印象がありました。

 実際、研修医になって外科医の先生方と仕事をするようになってイメージは180度変わりました。
患者さん想いのDrが多く、厳しさの裏に優しさを持ち合わせていること、自信の裏にはひたむきな努力があること、外科志望でなかった私にも真剣に指導してくれたこと、意外におちゃめな人が多いこと、on-offがしっかりしていること、多くのことを肌で感じて学ばせていただいて、自分もこの人たちと同じような仕事がしたいなと思うようになりました。

 でも、即決できない私は、「腰痛持ちの僕が長い手術に耐えられるのだろうか」、「目が悪くなったら。手が使えなくなったら」「自分が先生たちのようにこんな手術をできるようになるのだろうか」といろんな不安に対して悩み、消化器内科の先生と話していると消化器内科の魅力にも触れて、悩みに悩むこととなりました。

 結局、悩みをすっきり解決させることはなく、自分なりに手術に関わる仕事をして納得できるか自問自答を繰り返した結果、研修医2年目の10月に悩みよりも魅力が打ち勝って外科医になることを決意しました。




ここからは入局してからの感想をば。

 今年の4月から外科医として大学病院での生活が始まりました。
術前検査、手術、術後管理、化学療法、疾患の特性を学び、診断から治療方針の決定まで幅広く、多くのことを学んでおります。
朝は早くから夜遅くまで、術前カンファに学会発表の準備、容態急変、一息ついたら急患の緊急ope、目まぐるしく一日一日が過ぎていき大変だなと思う日もありますが、頼れる先輩方、看護師さん、リハスタッフさん、励まし合える同期の二人、多くの方々に支えられて日々成長させてもらっています。まだ5カ月しか経っていませんが、外科を志望して後悔したことはありません。
 仕事の合間を見つけて、手技の習得・内視鏡トレーニング・論文作成・英会話力向上を目標に先輩方に追いつけ・追い越せの勢いで頑張っていこうと思います。









 最近、ある先生とたまたま飲みの席でお話しをする機会があって、心にしみるお言葉をいただきました。

「人間みないつかは死んでしまう。
今僕らがやっていることは、それまでの期間を少し伸ばしてあげたり、
充実した生活を送れるように手助けしたりすることなんだと思う。
最近、人がいつかは死ぬことを忘れて医者も家族も躍起になってる。
限界を追い求めるのも大事だけど、その人にあった医療をしなければ、
不幸になる人もいるだろうし、医療も経済も今後成り立たなくなるよね。」

日進月歩の医療についていけるように頑張りつつ、患者さんに最適な医療を提供できるよう誠心誠意努力しようと思いました。




■一外科の魅力
 鹿児島の消化器・乳腺・甲状腺に関して背負っているという自負を持ち、治療方針に苦慮する症例に対して検討に検討を重ね、治療に臨む姿勢を持ちつづけることは一外科の誇れるところだと思います。 また世界に発信できるものはないか常に真剣に考え、研究にも力を入れていること、国内含め留学という選択肢があることも非常に魅力的な点だと思います。
今後も外科に少しでも興味のある方々が私みたいに葛藤の末、一外科に入ってくれることが一人でもいることを期待しております。
興味のある方は是非、一度見学に来てください‼‼
お待ちしております。

 

鹿児島大学大学院 医歯学総合研究科 先進治療科学専攻 外科学講座 消化器外科学

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